worlddentalshow2018

第8回ワールドデンタルショー2018
天王洲小川会メンバー4名によるケースプレゼンテーション

日時:10月6日(土) 第1部13:00 第2部14:00
会場:パシフィコ横浜 展示ホール 出展者セミナー会場A 

協賛:株式会社ナカニシ
入場無料

小川歯科天王洲インプラントセンター院長 
天王洲小川会主催 小川 勝久院長からのごあいさつ
天王洲小川会では定期的な講習会や症例発表等を行い、日夜研鑽を積んでおります。今回、その取り組んできた成果をご報告できることを嬉しく思います。多くの皆さまのお越しをお待ちしております。

司会:高橋 靖子
略歴
北園ゆり歯科クリニック院長
日本顎咬合学会認定医
国際口腔インプラント学会認定医
天王洲小川会

座長:毛内 伸威
略歴
あいり歯科クリニック院長
国際口腔インプラント学会認定医
OJ正会員
アメリカ歯周病学会会員
天王洲小川会

座長:川畑 政綱
略歴
豊島区役所ビルかわはた歯科院長
日本口腔インプラント学会会員
天王洲小川会

第1部:芸能人も歯が命!審美修復治療

1 戸田 勝則(とだ まさのり)
演題「QOW&QOL -always back to basic」

抄録
近年のデジタル化により歯科治療方法は大きく変化をしてきました。セラミックを主流にした補綴や診断においてもデジタル活用は進み、必要不可欠なツールになってきています。本プレゼンテーションでは、最新ツールの必要性だけではなく、患者が本当に求めていることへの探求と理解の重要性に触れ、技工士という立場からの診断提案、補綴オプションなど技工の仕事をご紹介しつつ、我々のQOWまた患者の QOLについていまいちど考察したいと思います。
略歴
新東京歯科技工士学校卒業
(米国) National- Louis Univ. 卒業BSM
有限会社T&Sプランニング代表取締役
Yamakin株式会社 客員研究員
OJ正会員/SJCD
天王洲小川会

2 伊藤 洋平(いとう ようへい)
演題 「外傷した上顎前歯部に対してMTMを用いた1症例」
It is one case using MTM for the upper anterior tooth part which performed an injury

抄録
天然歯の歯髄を残すことは、将来歯を維持するうえで大変重要なことである。今回、外傷により歯牙が破折し、歯髄が露出していたため断髄を施し、その後 MTMの応用により歯牙を挺出させ、補綴を行ったので若干の考察を加えて報告する。
症例:患者は、自転車に乗って転倒し前歯が折れたを主訴に来院された17歳の女性である。上顎両側中切歯が歯牙破折、左側中切歯は歯肉縁下約4ミリまで破折し、歯髄の露髄が認められた。
治療方針:上顎左側中切歯は歯髄を断髄後、MTMを用いて挺出させ、受傷前正中離開、上顎両側側切歯に矮小歯がみられていたため、正中離開を改善後、4前歯を削合し補綴することとした。
治療経過:上顎左側中切歯は約8~9ミリ根管内の歯髄を断髄し、断髄面をMTA にて充填後、ブラケットを装着し、L-loopを用いて挺出、その後クラウンレングスにて歯肉レベルを整え、パワーチェーンを用いて正中離開を改善後、上顎両側中切歯は、二ケイ酸リチウムガラスセラミックを使用したオールセラミック、上顎両側側切歯は、二ケイ酸リチウムガラスセラミックを使用したラミネートべニアにて補綴を行った。
まとめ:できるかぎり歯髄を保存することは、破折のリスクを下げるためにも重要である。今回行った断髄は、永久歯に対する断髄のエビデンスは、ほとんどなく批判を受けるかもしれない。X線所見では根尖病変の所見が見られず、自覚症状もなく経過良好であるが、今後も経過を追う必要がある。
略歴
ラウレア歯科クリニック(草加市)院長
日本顎咬合学会認定医
天王洲小川会

第2部:外国人演者にも負けない!全顎治療

3 三串 雄俊(みくし たけとし)
演題 「広範囲歯肉退縮への人工皮膚材を用いた根面被覆」

抄録
みなさんこんにちは、東京都杉並区方南町で歯科医院を開業している三串雄俊です。歯科医院で診察していると患者さんから最近歯が伸びたとか、歯ぐきが下がったといわれることがあります。歯が伸びているのではなく、歯ぐきが下がっているのですが、露出した歯の根は虫歯になりやすく知覚過敏を起こす原因になります。そこで露出した歯の根に修復治療を行うのですが、下がった歯ぐきを元に戻す、露出した歯の根をまた歯ぐきで被覆できることがあるのをご存知でしょうか?患者さんにお話しさせていただくと、たいてい驚かれます。欧米ではポピュラーな治療になってきており、とくに米国ハリウッドや NY。 ファッション先進国のイタリアでは、虫歯や知覚過敏の治療目的ではなく、 審美性の回復、素敵な笑顔の獲得のため患者さん自らが希望して治療をしています。 この根面被覆術は自分の口の中の別の場所から歯ぐきを持ってくるのですが、採取するところと根面被覆するところの 2 か所手術創が出来てしまいます。しかもたくさんの歯ぐきを採取するということは採取してきたところの歯ぐきが少なくなってしまうという問題もあります。今回はこの問題を解決するために人工の皮膚材を用い治療を行いました。広範囲に歯の根が露出しているので、自分のお口から移植する歯ぐきを採取していたら出来たかどうかわかりません。しかし人工の皮膚材を使うことにより手術箇所を 1 か所にすることが出来、移植の量の制限もなく手術を行うことが出来ました。患者さんには「若返った!」と大変喜ばれ良好な結果を得ることが出来ました。美容業界ではスキンケア、ヘアケアの次はマウスケアだ!とおっしゃる方もいらっしゃいます。歯科医師はこれからの時代、未来を見据えて根面被覆術に注目してください! 患者さんのあなた、露出した歯の根の持ち主のあなた、そしてそのような患者さんをお持ちの Dr、DH の方々、お口の中もアンチエイジングをすることが出来ます!素敵な笑顔のためこんな治療もあります!ぜひ知ってください!そして未来のあなたへこんな選択肢があることを伝えたいです。
略歴
明海大学歯学部卒業
ファミーユ歯科・矯正歯科 院長(東京都杉並区方南町)
日本歯周病学会専門医
日本口腔インプラント学会専門医
日本顎咬合学会かみ合わせ認定医
厚生労働省臨床研修指導歯科医
OJ 正会員
天王洲小川会

4 大藤 竜樹(おおとう たつき)
演題 「すれ違い咬合に対するIARPDによる機能回復」‐インプラント,天然歯,可撤性補綴の共存を考える

抄録
臨床で不可欠な治療法として認知されたインプラント治療だが、かつては義歯回避の視点から固定性補綴を前提に議論されることが多かった。2002年McGillコンセンサス以降インプラントと可撤性補綴の併用も散見されるようになった。近年では天然歯、インプラント、義歯を併用した補綴(Implant Assisted Removal Partial Denture)も注目され始めている。今回、すれ違い咬合をIARPDで修復を行った一症例を提示し、IARPDの利点欠点、行う上での注意事項など考察する。
略歴
日本大学歯学部卒業
品川シーサイドイーストタワー歯科 院長
てんとうむしSG所属
日本顎咬合学会認定医
日本口腔インプラント学会会員
OJ会員
天王洲小川会